加彩貴婦人俑 (大)

唐代の美人の典型である豊頬の女子俑。服装や容貌などは8世紀の墳墓からの出土品に似たものを見ることができる。
古くから中国では細身、長身、色白などの要素が美人の基本的な基準だったが、唐の時代はやや例外的で「ぽっちゃり系」がもてはやされたことが、こうした俑や絵画などに看取される。
唐代は社会が安定して物質的に豊かになり、開放的な気風も相まって女性たちは流行のファッションを追いかけた。眉の引き方や髪型など非常に多彩であったというが、そうした状況は現代にもどこか通じるところがある。